世田谷の家 / 専用住宅/木造2階建
2011年2月着工 8月竣工いたしました
 世田谷の住宅地に建つ木造2階建てのバリアフリー住宅です。
エレベーターを設置して、玄関から各部屋まで段差なしの全てバリアフリー。
また、セントラルエアコンの設置で家全体、どの部屋も同じ温度になります。
動線も温度差も全てにおいてバリアフリー空間を実現した設計です。
 

<エントランス廻り>
 


<居間から階段を見る>
居間と階段は建具で区切ることなく連続していますので
無駄な廊下を作ることなく、空間を広く使うことができます。

 

<居間>
2階の居間はこのように天井を高くできます。
天井を高くした場合はどうしても暖かい空気が天井面に集まりますが、このようなシーリングファンをつけると空気が攪拌され効果的です。

「将来にわたり住み続けることができる家」のコンセプトのもと設計をした、段差も温度差も無いバリアフリー住宅です。

南側に道路のある陽当たりの良い敷地ですが、通りからの視線を避け、2階の一番環境の良い場所に、一番長い時間を過ごす居間をつくりました。
都内の住宅地では隣の家と隣接しているので、2階のほうが陽あたりも風通しも良く、居心地が良いです。
2階に居間をつくることは、足腰が弱った時を考えると心配ですが、設置費用はかかりますが、エレベーターを設置することにより可能になります。

温度差のない空間を実現する為に、セントラルエアコンを採用しました。セントラルエアコンは家じゅうの空気を非常にゆっくりとした速度で循環させるため、家じゅう温度差をなくすことができます。
通常は空調効率を高めるために廊下や階段室をドアで区切り、無駄な空間ができてしまいますが、その必要がないので、空間を有効利用したオープンなプランをつくることができます。

 

 
セントラルエアコンとは?

機械室に置いた1台のヒートポンプのエアコンで家中を冷暖房します。
例えると、断熱性能の良い電気ポットの中にお湯を入れておくイメージです。水からお湯にするには大きなエネルギーを必要としますが、一度お湯になってしまえば「保温」でお湯は冷めません。
保温に使うエネルギーは小さなものです。
ここで電源を切って、また一からお湯を沸かすと大きなエネルギーを使うことになります。

よってセントラルエアコンの場合は24時間スイッチをONにしておき、ロスした分だけのエネルギーを補給します。
ですから家全体を冷暖房するにもかかわらず、機械は小さなものですみます。

ただし入れておくポットの性能が悪いと、お湯はすぐにさめてしまいますので、保温力のある性能の良いポット=気密断熱性能の良い家にする必要があります。
ですからセントラルエアコンを採用する場合は、必ず高気密高断熱の仕様にする必要があります。

高気密高断熱にすることにより、空調機の容量は普通のエアコンに比べずっと小さくできますので、24h運転にもかかわらず、ランニングコストは個別に空調機を設置するよりも低くおさえられます。
 
 


<空調機械室>
1階に設置した機械室は畳半畳分の広さです。
扉の上のガラリに家全体の空気がもどってきます。



<天井内のダクト>
冷暖房の空気は機械室から各部屋にダクトで送り込みます。
ダクトは断熱材(銀色に見える部分)にくるまれています。



<気密測定> 
気密測定検査を行い、気密性能が
きちんととれているかを確認します。