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 シーン設計工房・一級建築士事務所 
設計事務所の仕事
     
  1.設計から施工者決定までの流れ<施主、設計者、施工者の関係>  
     
       
  ・施主は設計事務所に設計を依頼→設計契約→設計図書の作成

・設計事務所は施主の代理者として審査機関に確認申請書を提出→確認通知書

・設計事務所は作成した設計図書で施工会社に見積を依頼
→各施工会社は見積を作成

・施工会社は見積書を提出→設計事務所は見積書をチェックし施主に結果報告

・施主は設計事務所の報告をもとに施工会社決定し工事を依頼→工事契約

★設計事務所は施主の立場にたって施工会社と交渉をします。
★設計事務所と施工会社の契約関係は生じません。
 
 
   

 
  2.設計監理・工事の流れ<工事中の3者の関係>  
     
       
  ・施主は設計事務所に設計監理を依頼→設計監理契約→設計監理業務

・施主は施工会社に工事を依頼→工事契約→施工会社は設計図を基に建設する。

・設計事務所は施主の立場にたって、設計図通り施工されているか設計監理を行う。

★設計事務所と施工会社の契約関係は生じません。 
 
   
 
 3.住宅ができるまでの各業務の内容   
  3-1.設計業務   
  1)基本設計   
 

どのような家にしたいのか。どのような間取りのどのような形の家にするのか。
基本的な家づくりの方針をお客様と決めていく作業です。

お客様にはどんな家が欲しいのかをお話しいただきます。
設計者はお客様の要望を取り入れ、敷地条件、法規的条件に合わせ設計をしていきます。

この基本設計の段階で「家づくりの基本方針」を決定していきます。
基本方針を決めるわけですから、この段階がもっとも大切な作業となります。

この期間にお客様の要望・意見を十分にお聞きし、納得できるまで話し合を行い、方針を決めていきます。
この段階を基本設計と言い、この段階でプランが出来上がりお互いのイメージづくりをしていきます。

 
     
   2)実施設計  
  基本設計で確定したプランと方針に基づいて、詳細な設計図を描いていきます。
実施設計で描く設計図は、現場で家を造る業者さんたちが見るものです。
ですから寸法、材料、仕上げ方法等、細かく指示されたものです。

この実施設計の段階で、お客様と細かい仕様を決めていきます。
壁、床、天井の材料はどんなものにするか、天井の高さは何センチにするか、どの部屋に何を収納する棚を、どんな寸法でどんな材料で造るのか・・・一つ一つ決めていきます。

また建物の形を検討するために、模型やパースを造りお客様に見ていただきます。
図面だけではなかなか形が分かりませんから、お互い誤解のないように模型やパ-スで確認していきます。

デザイン面ばかりでなく、構造設計、設備設計についても実務的な作業が始まります。
構造計算を行い、柱、梁の断面寸法、耐力壁の仕様等を決定していきます。
平行して冷暖房のシステム、換気の方法、衛生機器類(トイレ、洗面台、水栓など)を決めていきます。

このようにして、最終的に施工者(工務店さん)が見積りのできる図面を作成していきます。
この作業を実施設計と言います。
 
   
 
3-2.確認申請業務    
  家を建てる時は、審査機関に申請を出さなければ建てられません。
確認申請と言われているものです。お客様の委任を受け、これらの申請を行います。
建築基準法にのっとり設計した図面と、書類を添付し申請をします。
審査機関は法に基づいて設計されているかを審査し、問題がなければ「確認しました」という「確認通知書」を発行します。

また、工事が始まると、途中の段階で「中間検査」があります。
これは住宅の構造や規模、各都道府県により、検査の有無、回数に違いがあります。
設計事務所は中間検査の書類作成と、検査の立会いを行ないます。

そして最後に建物が完成すると、完了検査があります。
完了検査申請書、シックハウス等の書類を作成し、完了検査を受けます。
無事検査に合格すると「検査済書」が審査機関から発行されます。

審査機関との折衝からはじまり、

・確認申請書類の作成、申請→確認通知書の受理

・中間検査書類作成、申請→中間検査合格証の受理

・完了検査書類の作成、申請→検査済書の受理

上記の作業が確認申請業務となります。
 
   
 
  3-3.見積依頼・見積書チェック業務  
  実施設計図に基づき、建設費の見積りを施工者に依頼します。
どこに見積依頼するかはそれぞれのケ-スで違います。

お客様に依頼したい工務店や、特殊な工事で設計段階から施工者の技術協力を得ている場合は、「特命」で1社に見積もりを依頼します。

お客様の推薦、当事務所の推薦、第3者の推薦などにより数社にお願いする場合は「相見積」で依頼します。

設計事務所は各施工者から出てきた見積書が、設計図の仕様通り見積もられているか、適正な価格で見積もられているか、設計図に指定されているものが見積から落ちていないか、勘違いをして二重に計上されていないか、などをチェックをします。

それらのチェックを終えた後、見積内容をお客様に報告、アドヴァイスさせていただき、依頼をするのに最も相応しい施工者をお客様と決定します。
 
   
 
  3-4.設計監理業務  
  お客様の要望がどんなに十分に盛り込まれた設計図でも、設計図通り建設されなければ設計図は絵に描いた餅で終わってしまいます。

工事が始まると設計事務所は、設計図で指定した材料がきちんと使われているか、指定した施工方法で施工されているか、設計図通りの寸法で施工されているかなどを現場でチェックします。
設計図通り施工されていなければ、建築基準法違反になってしまう場合もありますから、法規にのっとった施工がされているかどうかもチェックします。

また設計図の段階では材料を指定してありますが、色までは指定していないことが多いです。
実際の色は現場が始まってから、お客様と相談しながら決定していきます。
また設計段階で決めた材料・仕様が本当にそれでいいか、材料を見ながら最終決定をします。
設計図で決めてあることも、細かいところについてはこの段階で変更ができます。

建築の材料は現場の工程と納期に合わせ順次発注していきます。

各材料は発注してすぐに入るものと、発注後1か月・・・など時間のかかるものがありますので、納期にあわせ最終決定をしていただきます。

実際現場で出来上がった物を見て「イメージしていたものとは違います」ということが無いように、カタログに付いているような小さなサンプルではなく、大きなサンプルを見ていただいたり、一緒にショ-ル-ムで製品を見ていただいたりしながら最終確認をしていただきます。

このような作業を繰り返し、建物を完成させていきます。
そして出来上がった建物が設計図通り施工されているか、取り付けられている設備器具類がきちんと動作しているか、未完工事がないかなどを確認する竣工検査を行います。
竣工検査を行い指摘事項があった場合は、施工者は補修し全てが完了した時お客様にお引き渡しをします。

これらすべての仕事を設計監理業務と言います。

 
     
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